お日様の味を、知っていますか
青森では、秋になると、
山と里のあいだにりんごの香りが広がります。
朝露をまとった畑。
静かな風。
枝いっぱいに実るりんごたち。
日本一のりんご産地と呼ばれるこの土地では、
昔から多くの人が、りんごとともに季節を重ねてきました。
店頭に並ぶりんごは、
赤く、美しく、つややかです。
その美しさの裏には、
農家の方々の丁寧な手仕事があります。
摘果をし、
光を整え、
ひとつひとつ、大切に育てられていく。
けれど青森には、
もうひとつのりんごがあります。
「葉とらず無袋りんご」。
袋をかけず、
葉も取らず、
自然のまま、太陽の光を受けて育つりんごです。
真っ赤ではないかもしれない。
形も少し不揃いかもしれない。
でも、ひと口かじると分かります。
香りがふわりと広がり、
甘さの奥に、しっかりと酸味がある。
その瞬間、思うのです。
ああ、
お日様の味がする。
葉を残したまま育つりんごは、
葉からの養分をゆっくり受け取りながら、静かに実っていきます。
見た目を整えるためではなく、
自然の力を、そのまま受け取るために。
青森の人たちは、
そんなりんごのおいしさをよく知っています。
旬花柊萄が大切にしているのも、
きっと同じことです。
整えすぎないこと。
自然の流れに逆らわないこと。
花には、咲く季節があり、
食べものには、いちばんおいしい旬があります。
少し不揃いでもいい。
色むらがあってもいい。
そこには、人の手だけではつくれない、
自然の味があります。
便利な時代になって、
私たちはいつの間にか、
“整いすぎたもの”に囲まれるようになりました。
でも本当に心に残るものは、
少し余白があり、
少し自然のままなのかもしれません。
もし青森を訪れることがあったなら、
ぜひ一度、「葉とらず無袋りんご」を探してみてください。
きっとそこに、
青森の風や光、
静かな季節の味を感じるはずです。
旬花柊萄は、
そんな自然の豊かさを、
これからも静かに届けていきたいと思っています。